2017年2月18日土曜日
一拍置く人 | 人間ディレイさん
「あ、また同じ間のとり方だ」。
人間ディレイさん。
何か人と違う「特定の間」がある人。
僕は今までで3人、まったく同じ間のとり方をする人と話したことがある。
たとえば僕が彼と話す。
その人は必ず1秒だけ硬直する。
表情も変わらない。決して考え込んでいる風でもない。
時間が止まったような瞬間。必ず1秒ほどのディレイが発生するのだ。
そしてそのディレイが終わってから、彼は話し始める。
僕がさらに言葉を返す。
彼はまたキッチリ1秒だけ硬直する。
そのディレイが終わると、また話し始める。
たとえ何度会話のやり取りした、この「きっちりとした1秒ほどのディレイ」が、必ず繰り返される。このフォームが崩れることはない。
なんだか遠くの場所と中継してるような感じだ。
人間は、話の内容の違いによって、すぐに答えられたり、逆に考え込んだりするのが自然だと思うのだけれど。
彼にはそういうことがない。「必ずキッチリ1秒ほど硬直する」。
理由は分かっていない。
この1秒間に、彼の頭では何が起こっているのか。
謎だ。
ただの癖なのか。
本人も無意識なのかどうなのか。
スピードが遅いように見て、実は一瞬のうちに、ものすごい量の計算がおこなわれているのか。
ちなみにこの3人の中で1人は、損得勘定で動くタイプで、相手に損をさせて、自分の得になることばかりしていた。
だから残りの2人も、そうなんじゃないかという偏見の目で見てしまう。
本当のところ、どうなんだろう。
そして「人間ディレイさん」に気付いている人は、僕以外にいるのだろうか。
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